じぶんで終活する方法④ ~遺言書編その1
いよいよ遺言書の作成です。
余談ですが、法律家は『いごんしょ』と言うことが多いですが、一般的には『ゆいごんしょ』と言われます。
まったく同じことで、読み方が違うだけです。
これは法律では遺言を『いごん』と読むことが多いためです。

一般的な遺言書には以下の3つの方法があります。
①自筆証書遺言
②公正証書遺言
③秘密証書遺言

自筆証書遺言は文字通り、本人が自書し、署名・押印、ご自身で保管する方法です。
詳しくは次回以降お話ししますが、最大のメリットは簡単にできることと諸経費がほぼかからないことです。
法律で遺言と認められる決まりごとがあるので、その決まりごとを守りさえすれば、今すぐできます。
ただ、ご自身で保存を行うために、偽造・変造や紛失の可能性が増します。
公正証書遺言は、公証役場に出向き、公証人立ち合いのもとで、遺言を作成する方法です。
証人が2名必要で、相続金額によりその費用がかかります。3000万円を超えると数万円の費用を要します。
保存は公証役場が行いますので、偽造・変造や紛失の可能性はありません。
また、相続開始時に裁判所で検認を受ける必要がありません。
なお、自筆証書遺言はこの検認を行う必要があり、数か月かかる場合もあります。
秘密証書遺言は、内容を秘密にしたまま存在だけを公証役場で証明してもらう遺言のことです。
公証役場は存在の証明だけを行い、保存は本人が行いますが、押印後封がされている状態で公証役場が確認しますので、偽造・変造のリスクはなくなります。
しかし現在では自筆証書遺言にも法務局で保管してくれるサービスが2020年に始まったことで、そのメリットがなくなりました。
わたしも自筆証書遺言か公正証書遺言のいずれかの選択がわかりやすいと考えます。